当法人の紹介

医療機関、検診機関の皆様へ

NPO法人 新潟画像診断センターは、平成16年4月より業務を開始しました。すでに12年間の業務実績があります。平成16年の業務開始時期は、遠隔読影を行う施設は全国的にもごく少数でありましたが、最近では多数の施設がしのぎを削る業界になりました。

遠隔読影の施設は、組織の形態から大きく3分されます。一つは大手企業の資本によるもの、一つは個人または少数の画像読影医グループが開設するもの、もう一つは大学の画像診断の医局に基礎を置くものです。
当法人は第3の形態、大学の画像診断の医局に基礎をおいています。設立と運営は新潟大学放射線科画像診断部門の教官、医員、同窓会会員有志によって行われ、受託した読影もそれらのメンバーによりなされています。

遠隔診断に対しては昔から「顔の見えない読影」という批判的な言い方がなされてきました。
実際に読影する医師と、依頼する病院とが相互に全く知らない、とか、同じ読影施設の読影医同士で全く面識がないといったことを、揶揄した言い方であり、実際にその傾向があるのは否めません。
大学の画像診断の医局に基礎を置く読影機関では、読影医のチームワークに問題はありません。
当センターでは大学近隣の事務所で読影することを原則とし、大きい病院の読影室のような環境にて業務を行っており、「顔の見えない読影」という懸念は少ないと考えています。

当センターは、NPO法人(特定非営利活動法人)です。NPO法人は一般の会社とは異なる大きい点は、「非営利」と「合議による運営」であると考えます。もとより当法人は開設時からこれら2点をモットーとしており、それを端的に表出できるNPO法人という組織形態を選びました。
NPO法人では、会社におけるような出資者への配当といった利益配分は認められず、役員も無報酬が原則です。当法人も、配当などの実務以外の報酬を得る職員はいません。また定期的に会議を行い、運営方針を定めています。

非営利の建前のほかにも、経費の節減は重要な課題と考えており、経費節減には常に努力しています。これに伴う読影料金の引き下げも、過去12年間で数次にわたって行っています。

画像や報告書の通信方法は、ご施設ごとに多様な要望があります。電送による施設が多いですが、「お知らせ」に記載したように、初期費用の負担を少なくした方式も選択いただけるようになりました。
電送による搬送以外にも、画像メディアなどの配送による施設もあります。
今後とも可能な範囲で、クライアント施設様のご要望にフレキシブルに対応できるよう改善を進めて参ります。

読影の品質を保つことは最も重要です。読影可能な件数の上限は読影医師のマンパワーによって当然に制約され、そのため読影契約を求めるご要望に応じるのは必ずしも容易ではありません。ご要望に応じられなかったこともあり、たいへん申し訳なく思います。
最近読影医の増員があり、比較的ご要望にお応えできる状況になっております。
読影契約に向けたご相談をいただければ、と思っています。

読影契約に際しては「顔の見える読影」を目指すため、また新潟県の地域医療のお手伝いになればという意味で、新潟県内のご施設との契約を優先させていただいておりますが、限定はしていません。

画像検査と読影について

画像検査と読影について
診療のため病院を受診したり、検診のため検診機関を受診したりすると、CTやMRIといった、身体を画像表示する検査がおこなわれることが多いです。これらの検査は1970年代のX線CTの開発を端緒として急速に発達しました。現在の診断業務の中で、これらの画像検査はきわめて重要なものとなっています。
こういう検査は画像検査とか画像診断検査とか呼ばれ、画像を解釈し診断に結び付ける業務を画像診断、また画像読影、また単に読影と呼んでいます。

しかし、画像検査は基本的に人体の画像を提示するものであり、診断また病態を直接示してくれるものではありません。
検査によって得られた画像を読影し診断するのは医師の仕事であり、この読影が正しくなければ正しい診断に結びつかず、適切な治療にもつながらないということになります。

私どもは、画像読影を専門とする医師です。画像読影は最近の医療においてはきわめて重要な仕事ですが、広範また高度な知識も要し、必ずしも容易な仕事ではありません。読影業務には私ども画像読影を専門とする医師が参加するべきであると思っています。
私ども画像読影を専門とする医師は、読影に際し所見の見落としや誤診をしないかというと、そうでもありません。いくら経験、研鑽を積んでも所見の見落としや誤診はあります。
また画像診断を専門とされない臨床科の医師は、読影は未熟なのかというとそうでもありません。画像診断を専門とされない臨床科の医師であっても、とくに専門の臓器、疾患などの画像診断には造詣の深い医師が少なくありません。
読影業務について
それにもかかわらず、読影業務には画像読影を専門とする医師と臨床科の医師が連携してあたるのが理想的である、と私どもが考えるのはいくつかの理由があります。
一人で見るより二人で見ることにより、所見の見落としは確実に減少します。単純に人数の問題のみではありません。診察医が一人で見る場合は、先入観、早合点、思い込みなどによる見落とし、間違いは決して稀ではありません。
また患者さんを診察する医師が読影する場は、診療室において患者さんを診察しながらということが多いですが、注意が散漫になりやすく必ずしも読影に適した環境ではありません。時間的な制約もあるでしょう。二人の医師で読影することは、診療の精度をあげ、併せて診療の能率アップにも大きく貢献するのです。
さらに医療の専門分化の問題もあります。医療の進化、細分化はよいことですが、一面人間の能力には限界があり、専門外の臓器や疾患については手が回りかねるということも起こります。画像検査においては、ひとつずつの臓器別に画像が表示されるわけではありません。画像の所見を全体的に把握できるという技術も必要になり、広範な範囲の画像を観察するのを業務とする画像診断医が読影に参加するのは意義が大きいと考えます。

遠隔読影と、当法人について

当法人について
読影の方法として、実際に診療に携わる各科の医師と画像読影を専門とする医師が、各検査について話し合いながら読影業務を行うのが最も理想的でしょう。しかし、現在の多忙な診療現場では、到底それを望めません。
診察する各診療科の医師も、画像読影を専門とする医師との共同で読影する必要を痛感していますが、実行されている施設は必ずしも多くありません。大きい病院を別にして、中小の病院では常勤の画像読影医はおらず、読影に苦心している場合が多いです。
その理由は、読影を専門とする医師が決定的に不足しているということが大きいのですが、そのほかにも、中小の病院では専門医を雇用するほどの業務量が多くないとか、保険点数上の評価が高くない、などの事情もあります。
多くの病院で、自院の検査に対し、専門医による読影を望んでいますが、需要を満たすには程遠い状況です。
そこで次善の策として、画像読影医が、患者さんの臨床情報を参考にしながらまず読影し、所見を記載した読影報告書を発行し、各科の診療医は実際診療の場で読影報告書を参考にしながら、画像を閲覧しながら、最終的な読影を行い診療の指針とする。ということが一般的に行われています。
私どもの法人で行う業務も、同じ施設内ではありませんが、遠隔地においてこれを忠実に履行しようということです。

新潟大学放射線科の医局では、従来も非常勤医師の形で、たとえば週1回出張というように地域病院の業務をサポートしてきました。しかし大学勤務の間をぬって、地域病院で出張業務をするのは、往復の時間、出先病院との時間帯の調整など種々の制約があります。

いろいろな問題を解決するため、私たちは、当時の放射線科教授の笹井啓資氏の発案、新潟大学放射線科医局や医局同窓会有志の尽力により、新潟大学の近くに画像を集約して診断医が随時診断する、この施設―新潟画像診断センター―を開設しました。
平成16年4月より、読影業務を行っています。